1.はじめに CANPとは、天文用の冷却CCDカメラのユーザーが参加するメーリングリスト、CAN; CCD Astronmy Mailing Listのオフライン・ミーティングで、今年で4回目を数えます。つまり、CANPとはCAN Partyのことです。 私は前々回の1998年に東京で開催されたミーティングに参加しましたが、その楽しさが忘れられず、今回も参加した次第です。その折りのメモなどをまとめて参加記として報告します。 2.概要 今年のプログラムは以下のようでした。 日時:2000年 5月20日〜 5月21日(日)12:00- プログラム: ・21日 3.会場まで 09:05千歳発のJAS機にて東京へ(ちょっと眠たい(^^;)。羽田 → 品川 → 新宿 → 喜多見と、京急線、JR線、小田急線を乗り継いで喜多見駅に到着。会場は電力中央研究所は狛江市にあり、実行委員の一人、岡野邦彦さんの勤務先です。 会場は喜多見駅から徒歩7-8分のところにあり、わりあいと至便な所でした(写真-1)。前回は開会式に間に合いませんでしたが、今回は12:30頃に余裕を持って到着しました。 受付でいただいた出席者名簿を見ると、わが北海道からは何と3名も出席しており、たいへん驚きました。これもCCDの普及が進んできた証左でしょう。 ![]() |
4.20日のプログラムから 1)開会挨拶 実行委員の代表として、岡野邦彦さんが挨拶されました。岡野さんは、ご存じの方が多いとは思いますが、日本のアマチュア天文CCD画像の第一人者です(我々CCDerにとっては神様のような方です)。 2)講演「国立天文台50 cm望遠鏡によるCCD観測と画像処理」 福島英雄(国立天文台) 講師の福島さんは国立天文台の広報普及室勤務ですが、我々にとっては「冷却CCD入門」の著者でおなじみです。今回は三鷹の広報普及用の三鷹光器製の50 cmカセグレン望遠鏡を使って行っているCCD観測とすばる望遠鏡の画像処理についてお話しいただきました。 50 cm望遠鏡のガイド鏡はC8ですが、見かけによらずしっかりと固定されていないので、クラシックな高橋の9 cm屈折にST-6を付けてオートガイドをされているそうです。オートガイダーにはもったいないのですが、視野が広いので重宝しているようです。ちなみに、光害にあふれた三鷹でも14等星までガイド星として使えるとのことでした。 観測対象は彗星と変光星の観測だそうです。トーカイ製の干渉フィルターを使って測光されているとのこと。例としてジャコビニ・チンナー彗星などの画像を紹介していただきました。 画像処理の話では、かなり複雑な手順で高コントラスト化をされているようです。使用しているソフトはイタリア製のAstroart、カナダ製のMaxIm DL、Adobe Photoshopとのことです。あのすばる望遠鏡の画像処理もされているようです。例のM 57の画像もご披露いただきました。 CCD撮像にあたっては、温度変化に応じてフォーカス・カウンターを動かせば、ピントが出せるそうです。 彗星の画像について質問してみましたが、彗星の移動はボードの方で計算値に合わせて自動的に追尾できるとのことです。 なお、すばる望遠鏡ではNDフィルターがないと惑星の撮像ができないという話には、一同、感心することしきりでした。今後もさらに素晴らしい惑星の画像が見られるかもしれません。 ![]()
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