■はじめに Paul Rini、は米国政府が放出した光学品(主に軍用品)を用いて、アイピースやマグニファイアーなどを製作してきわめて安い価格で販売しています。Riniは個人で営むガレージメーカーのようであるが、彼が設計・製作したアイピースはEd Ting氏のホームページにも紹介されているように、けっこう優秀なようです。 *2/2にホームページからの引用を載せておきました。仕様はこちらをご覧ください。 以前はクレジットカードを受け付けていなかったので、海外から買うに不便でしたが、最近ではSurplus Shedという政府放出品を扱う会社に販売を委託したようで、カードで買うことができるようになりました。 昨年から注目はしていたのですが、最近ようやく注文して入手することができました。 ■1.25インチサイズ いわゆるアメリカンサイズです。接眼部(スリーブ)に差し込むバレルの部分は、市販品かもしれません。見口の部分は軟質の樹脂製ですが、何かの部品の流用のようです。お世辞にも格好いいとは言えません。 下の写真の型式、焦点距離などを書いた部分は私がワードで作って貼ったものです。鏡胴部には、実際には何も記載されていないので、焦点距離が書かれている包装用の封筒をなくすと、後で混乱するでしょう。 ![]() (From left to right, MPL 25 mm, MPL 16 mm, 11.4 mm, RKE 9.5 mm) ![]() ![]() ■2インチサイズ これもバレル部分は何かの部品の流用です。見口は38 mmが軟質は樹脂製(サーモプラスチック)で、45 mmは外側が白い樹脂製で、内側は黒い樹脂製です。 両方ともアイレンズが大きいのがわかります。 |
![]() ![]() ![]() ■使用してみて なかなか試す機会がなかったのですが、10月20日の夜に古潭観測所の12 cmアクロマートにとりつけて雲間の星を眺めてみました。 ・1.25インチサイズ 惑星を見られなかったので、解像力などは不明。MPLおよびRKE型は可もなし、不可もなしといったところ。次回は惑星で試してみたい。 11.4 mmは見かけ視界が広いので気持ちがよい。アイレリーフが短いので、覗きにくい。適当なアイカップがあると良い。 ・2インチサイズ 38 mmは見かけ視界も広く、ゆったりと見られるが、アイポイントが長いので、適当なアイカップがないとケラレガが生じる。ゴーストのようなものが4箇所見えたが、次回もう少し確かめたい。 45 mmは覗きやすいが、視界がもう少し欲しい。両方とも低倍率用なので、実用に耐えるだろう。 |